世界最大級のロボット競技会『FIRSR®︎ LEGO®︎ League』を紹介します。
ロボットプログラミング教室に通っている方であれば耳にしたことがあるかもしれません。
実際どんな大会なのか?どんなことを行うのか?参加する意義とは?
調べれば調べるほど、非常に魅力的なこの大会について出来る限り分かりやすく説明していきます。
FIRST®︎ LEGO®︎ Leagueとは?
FIRST®︎ LEGO®︎ League(FLL)は、子どもの科学技術教育を推進するアメリカのNPO法人『FIRST』とレゴブロックを作っているデンマークの『LEGO社』が主催する世界最大級のロボット競技会です。
FLLは1988年に設立され、日本では2004年から開催されていて、2021年現在では世界中で110カ国、約67,000チームが参加しており、毎年世界大会が開催されています。
日本では、予選大会と全国大会(主に東京)を勝ち抜いたチームが世界大会に参加することが出来ます。(2022年の世界大会も、アメリカで開催予定です。)
世界的に注目を集めている、ロボットプログラミング教育の分野で小学校〜高校生までを対象として世界中の人たちと競い合い、交流を深めることが出来る大会です。
FLLはどんな競技種目がある?
基本的にはロボット競技(ロボコン)と3種類のプレゼンテーションで構成された4つのプロジェクトをチームで作り上げて大会に参加します。
FLLの競技では、毎年世界が直面する社会問題がシーズンテーマとして掲げられています。
そのテーマをチームで研究して取り組んでいくことで、身の回りの問題とその解決方法を考えることが自然になるような力が身につきます。
まさにSTEM教育の学習の場であり、最大の実践の場でもあります。
1、ロボットゲーム(ロボコン)
チームでロボットの設計・組立て・プログラミングを実施し、フィールドに設置されている約15のミッションを制限時間2分30秒以内で攻略して、合計点を競います。
また「ロボットデザイン」のプレゼンテーションの時間もあり、様々な力を磨くことが出来ます。

2、イノベーションプロジェクト(プレゼン)
その年のテーマの調査・研究を進める中で、チームで取り上げる問題を1つ決定し、それを解決するための解決策を考え、大会当日に審査員の前で発表を行います。

これからの社会では特に重要な問題発見・解決能力を試すことが出来ます。
写真は過去の大会の様子です。
これを見てもらうと分かるように、考えを伝えるために工夫をこらして事前準備をしっかりして臨みます。
実社会でも非常に重要なことがこの一連の大会で身に付くはずです。
3、コアバリュー(プレゼン)
チーム活動を通じて大切にしたこと、学んだこと、これから活かしていきたいことを発表します。
FIRSTにはコアバリューがあり、これらを尊重して活動を行うことをFLLでは最も重視しています。
この発表は、普通のプレゼンテーションというよりは歌やダンスで披露するチームもあります。
ディスカバリー(発見): 私達は、新しいスキルとアイデアを発見します。
FIRST JAPAN公式ホームページ
イノベーション(革新) 私達は、想像力と粘り強さで問題を解決します。
インパクト(影響): 私達は、学んだことを応用して世の中を良くしていきます。
インクルージョン(包括):私達は、お互いを尊重し互いの違いを受け入れます。
チームワーク(協力): 私達は、力を合わせることで強くなれます。
ファン(楽しみ): 私たちは活動を楽しみ、大会で成果を祝い合います。
4、ロボットデザイン(プレゼン)
ロボットゲームで使用したロボットとプログラミング、どのように取組んだかを紹介します。
2分30秒の制限時間で約15全ての課題を解決することは難しいので、チームでどのような戦術と戦略だったのかも説明します。
FLLの大会概要は?
FIRST®︎ LEGO®︎ League Challenge 2021-2022のものを参考に、概要を紹介します。
主催 | NPO法人「FIRST」・LEGO社 |
公式ホームページ | https://firstjapan.jp/program/challenge/ |
スケジュール | 登録期間:2021年8月3日(火)〜10月31日(日) 予選大会:2021年12月11日(土)・12日(日)・19日(日) 全国大会:2022年 2月20日(日) 世界大会:2022年 4月下旬~7月上旬 |
対象学年 | FIRST LEGO League Explore:小学1年生~小学3年生 FIRST LEGO League Challenge:小学4年生~高校1年生 |
チーム構成 | 1チーム2〜10人 メンター・コーチは1〜2人 |
競技種目 | <ロボット競技> 2分30秒の競技を3回実施 ※ライブ配信を実施 <プレゼンテーション> 合計13分以内の動画を事前に提出 ・コアバリュー(3分) ・イノベーション・プロジェクト(5分) ・ロボットデザイン(5分) 当日はオンラインでの質疑応答を行う。 ※ライブ配信無し |
参加費用 | チーム登録料:35,200円(税込) 全国大会出場時:+25,300円(税込) |
必要なもの | <ロボットキット> 「教育版レゴマインドストームEV3」または「レゴエデュケーションSPIKEプライム」 <ミッションフィールド> オンラインで開催のため、大会時に競技を行うための台が必要になります。 |
詳細は、NPO法人 青少年科学技術振興会 FIRST Japanのホームページに記載されています。
毎年、テーマやルールが変更になりますので参加を検討するときはしっかり確認してください。
FLLに参加する意義
課題発見、解決能力
FLLを知っていく中で、私が最も興味を持ったのはこの部分でした。
FLLではSTEM教育の考え方も取入れて、実践していると明言していますがそれが非常に高いレベルで実践されています。
毎年、身近な社会問題をテーマにして研究・調査して課題に自ら気づき、それを解決するための方法をチームで模索する。
これは社会に出てからも非常に、非常に重要な力です。ICT技術が急速に発達するこれからの時代では、今まで以上に、必須となる能力です。
FLLの大会に挑戦することで、自然にそういう能力が身に付けられることはすごいことだと思います。
ロボットプログラミングのスキル
大会では、日常の教室で学んでいるよりもレベルの高い問題に挑戦します。
そうすれば、当然ロボットプログラミングの知識・技術もレベルアップしていきます。
また、社会的な問題に対して取組むことでただの知識と技術だけで終わらない「実際に使えるスキル」になります。
私も会社で働き始めて、実際に学んだことを使うようになってからそのスキルの使い方と必要な理由が良く分かりました。もっと早く知っていれば良かったと思っています。
それを、大会を通して実感できる機会があるということはとても貴重です。
挑戦し続ける力
FLLは課題に取組み始めてから何ヶ月もチームで挑戦し続けた後に発表の場があります。
その間には、失敗もたくさんあるし意見が衝突することもあります。
それらを乗り越えて粘り強く挑戦し続けて、発表の場で大きな達成感を得ることが出来ます。
そういう経験を、ロボットプログラミングの学びの場でも得ることが出来ます。
コミュニケーションのスキル
FLLにチームで挑戦することで、意見を交わし、役割分担をし、助け合いながらプロジェクトを完成させます。
他者と対立することも当然ありますが、それを乗り越えることで本当の協調性や相手を尊重することなどのコミュニケーションスキルを身につけることが出来ます。
プレゼンテーションのスキル
インターネットやSNSなど情報が溢れている、これからの時代ではさらに知識と技術だけでなく「自分の思いを伝える力」が重要です。
だからこそ、FLLではプレゼンテーションの項目も非常に重要視しています。
小学生のうちからこういった経験を積んでいける機会は多くないので、子どもにとっても重要な機会になります。
スケジュール管理のスキル
FLLでの課題が8月に発表されてから12月の予選大会発表までの約4ヶ月で、プロジェクトを完成させなければなりません。
日々の学校がある中での4ヶ月は思ったよりも短く、スケジュールをしっかり管理しなければ完成させることは出来ません。
もちろんコーチなどが気を配ってくれますが、実際の社会でも重要な納期という感覚を身につけることができるはずです。
国際的な感覚
すでに何度も書いているようにFLLは世界中で開催されれている国際的なロボット競技会です。
さらに言えば、他の分野の様々な国際大会よりも世界が身近に感じられるはずです。得られる情報は世界中からですし、勝ち進めば当然、世界大会に出場できます。
世界大会は英語での発表ですので、英語の習得にもなりますね!
またたとえ、予選のみの参加だったとしてもいろいろなツールで世界中の子どもが自分と同じことに取り組んでいる様子を見ることで、世界を常に意識した感覚になるはずです。
FLLに取組んでいる教室
これだけ規模の大きい大会ですから、全国に取組んでいる教室がるので紹介します。
最大規模のcrefus(クレファス)
世界大会への出場経験も豊富で、多くの生徒の方がFLLに挑戦しています。
全国に教室がありますし、今はオンライン受講からでもFLLに参加するこが出来ます。FLLに興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。

世界大会で優勝!アイズアカデミー
山梨県甲府市にある学習塾なのですが、世界大会での総合優勝など素晴らしい実績なので紹介させて頂きます。

ロボット競技会に出場しよう!
今回は世界最大級のロボット競技会『FIRSR®︎ LEGO®︎ League』について紹介しましたが、ロボット競技会は他にもたくさんあります。
ロボットプログラミング教室に興味を持ってこのサイトを見てくださっていると思いますが、せっかく教室に通うなら子どもにとって発表の場があるかどうかも指標にしてみてはいかがでしょう。
そういったことは好きでないお子さんもいると思うので、無料体験で話を聞いたり体験してみて検討するのが良いと思います。もしかしたら、お子さんの新たな一面も見れるかもしれません!